どうも、DJしたかと思えばクラシックも聴いたりするばりっぴです。
アフターコロナ、ウィズコロナを迎え、やっと帰ってきましたラ・フォル・ジュルネTOKYOことLFJ!
はい、今年のテーマは長いこと塩漬けだったベートベンです。有名な曲はたくさんありますが、やはり「ジャジャジャ ジャーン♪」の交響曲第五番、通称「運命」が頭に浮かぶ人が多いと思います。
本当は3日間行く予定でしたが、1日目は現地に着いたものの熱中症になったのか急に具合が悪くなって21時の公演でしたが帰ってしまいまして、3日目の今日もイマイチ体調がすぐれず、チケットを譲りました。
ただ、2日目のこの「運命」だけはどうしても聞きたかった。というのも指揮者の井上道義氏(通称ミッキー)がLFJで振るであろう、最後の曲であったからですね。数年前のLFJで聞いてから「あ、この人推しだな」と思い、LFJで振る機会があれば聞きに行っていました。
なぜ最後なのか、
この記事を読んだからです。2024年末引退ならもしかしたら来年もワンチャンネコチャンあるかもしれないけど、まず今年のを聞かないといけない。そう思いました。
公演は、井上道義氏と和太鼓奏者の林英哲氏(この人も数年前にLFJで聞きましたがすごかった)によるトークから始まりました。
井上氏はこれから振る運命を「ベートーベンがいい曲とはなにかということを哲学的に突き詰めて書いた曲、だから色が無い、モノクロの曲。全部聞き終わって良かったと思ってもどこが良かったとか言いようが無い曲」と言い切ります。林氏は「それでも水墨画のように…」と話し始めますが「No、それが色が無い」とバッサリ切り捨てます。また、「おいしいものを食べている最中では無く、おいしいものを食べ終わって、おいしかったなと感じた時を思い起こす、そういう曲の作り方」とも言います(記憶をたどってかなりはしょって書いています)。詳しくは本人がブログで書いていただくのを待つか、他の方の感想を読んでいただきたいのですが、最後の楽章にも思い出したかのように主題のメロディー「ジャジャジャ ジャーン♪」が入ってくるからそこまでの運命を乗り越え、満ち足りているという楽章だったにも関わらずそれが思い出になってしまう。というような趣旨だったと思います。井上先生が書いていらっしゃいました↓。
で、まあ、演奏が始まり、終わったのですが、なるほど、「どこが良かったのか言えない」、ただただ魂が燃えたぎったすごい演奏でしたが、本当に「ここがよかった」と言えない(笑)。全部良かったと言えばそうなんですが、前のトークの言わんとしていることがよく分かった演奏でした。もしかしたら、今後、運命を聞く機会がいっぱいあったとしてもこれ以上のはないのではと思わせる演奏でした。あの場にいた5000人は多分そう思っていると思います。
井上先生ありがとうございました。引退してもファンで居続けようと思います。ばりっぴでした。