ども。ばりっぴです。
みなさんは「シンクライアント」ってご存じでしょうか。英語で書くと「Thin Client」です。
ざっと言うと、処理や記録を中央サーバーに任せて、自身は入力と出力のみができるマシンのことです。最近はテレワークで家からリモートデスクトップで会社のマシンを動かしたりしますが、それです。それの専用機と思っていただければだいたい間違いはないかと思います。
例えば、今回使う
こんなのです。「ハードディスクを持たないパソコンです。」と書かれていますが、OSを載せるための最小限のSSDが載っています。だいたい20GBくらい。そこにVolumioを入れます。
Volumioにはx86マシン向けのOSイメージもアップロードされていますので、それを使い、USBメモリにRufas等を用いて書き込んで、シンクライアントでブートさせます。Moodeもあればいいのにね。
「USBメモリ挿しっぱなしだとなんかの弾みで外れそう」と思った方、正解です。USBは外れます。そんな不幸を起こさないためにVolumioをUSBメモリを立ち上げたあとにシンクライアントのSSDにインストールするオプションがあります。だいぶ前にやったので忘れてしまいましたが、あります。そして、設定を行うと普通にRaspberry Piなどで動くのと同じようにVolumioが動きます。

このように。USB DACがあればつなげると使えるようになります。内蔵オーディオは使えるかどうかは分かりません。対応していれば出力に名前が出てくると思います。
ここからはなぜシンクライアントを使ったのかというお話を少し。
まずヤフオク等で中古品を探せばシンクライアント本体が3000円程度で手に入ります。Raspberry Pi 4B買うより安いんですよね。キーボードやマウス、ディスプレイは余り物があればそれで事足りますし、究極を言えばVolumioインストールの時だけメインマシンから借りるという手もあります。インストールして、運用段階になるとキーボードもマウスもディスプレイもいらなくなります。
また、シンクライアントはリモートデスクトップだけ動けばいいので低スペックです。「何を言っているんだ」と思うでしょうが、オーディオの世界ではCPUは早くなくてもいいんです。音楽ファイルがデコードできて、操作用のHTTPサーバーが動いて操作できればいいんです。まあ、眉唾ものですが、CPUが早すぎるとノイズがーという派閥もありますので、その辺の人にもカバーできる、CPUの遅さです。
そして、CPUが遅いので発熱も少なく、ファンレスであろう事が期待できます。今回使ったヒューローS720はCPUファンもない、ディスクはSSD、ACアダプタ給電ですので動作音が無音です。
以上利点でした。
難点があるとすれば、ヤフオクで探すのがおっくう、たまに起動パスワードが付いたままのシンクライアントが出品されていてそれをつかんでしまう可能性があるところでしょうか。あと、内蔵オーディオの質が未知数。USB DACなりつければ解決しますが。
今回、あまりパソコンに詳しくないとオススメしかねるものではありますが、試行錯誤が好きな人ならチャレンジしてみるのも楽しいと思います。
以上、ばりっぴでした。